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ロカール探偵がゆく

第9 話[後編] 最終回
もう〝家族〟になっていたロカール。

 

ロカールを購入されて日が浅いことで、
「深い思い入れなどは話せませんが」と心配されていた目崎さまですが、
お話を聞くほどに、すでに深い愛着をお持ちである様子が伝わってくるのでした。
はるばる空を飛んで行ってよかった!

 

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───── 新品を買うお気持ちはなかったのですか?

 

目崎さま
ヴィンテージもの、と決めていたわけではないんです。
でも時間の経った家具には、ピカピカのものにはない雰囲気がありますよね。
このマンションもヴィンテージだし、何と言っても私たちがヴィンテージでしょ(笑)?
それに古いものは、もともとどういう人が使っていたのかしらって、興味あるのよ。

 

斉藤通信員
それが気になるっていう人もいらっしゃいますよね。

 

目崎さま

それは、使う人の感性というフィルターを通して、
消化すればいいんじゃないかしら。
感性には、違うものに変えていける力があると思うの。
そうしてだんだん、本当にその人のものになっていくんだと。

 

斉藤通信員
中古という感覚は、意外と若い人は抵抗がないようですね。

 

目崎さま
うちの娘も、古い電話機なんか「とっといて」って言ってますよ。

 

 

───── ご主人と奥さまの感覚は、似ていらっしゃるのですか?

 

目崎さま
彼は3年半イギリスに暮らしたことがあります。
そのせいか、何にしても小さいものはあまり選ばないのよ。
ソファーは寝心地で決めたみたいだけど(笑)。
感性が優先!私も主人も、キメすぎたくないし、
値段が高いものがいいというのとも違って、かといって侘び寂びでもない。
「自分たちに縁のあるもの」「本物のいいもの」を選んできた感じです。

 

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    和風の額は、主人と京都に
    旅行したときに見つけた七宝象嵌。
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    絵は美大に進んだ娘が、
    小学生のとき太鼓の音を聴いて描きました。
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    椅子は娘が小さかった頃、おもちゃ箱にした
    タンスとお揃いの柄のイギリスアンティーク。
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    犬のビビは、主人の同級生の獣医さんの紹介で
    家族になりました。

 

 

───── 何度か引越しをされたそうですが、広いお住まいですからエネルギーがいるでしょうね?

 

目崎さま
でも、またそこでインテリアを考えるのが楽しいのよ。
この子(ロカールのこと)は夫が衝動買いした、〝出会いの子〟ですからね、
これから我が家と一緒に年をとっていくの。どこへでもずっと連れて行くと思うわ。
80 歳になった主人が座っている姿を想像しているの(笑)。

 

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───── 差し支えなければ、お仕事をお聞きできますか?

 

目崎さま
母が宝石の仕事をしていたせいか、もともと私もきれいなものが好きで、
今は音楽家のために演奏会用のドレスをコーディネートする仕事をしています。
小さい頃はよく洋服や着物を仕立ててもらったので、つくる、という面白さに興味がありました。

 

 

斉藤通信員
ドレスですかlokal9-2_img08.jpg華やかな世界ですね。

 

目崎さま
「その人らしさを引き出すアレンジ」を心がけているんです。
人が変わっていくのってとても楽しいものよ。コンクールなんか、成績が変わっちゃうんだから(笑)。
プログラムを見て、前後の人の衣装の色を考慮して、効果的にその演奏者を盛り上げるように衣装を考えます。 リメイクもよくするわ。おばあちゃんのものをアレンジして孫が使ったり、
そういう使い回しができるのが本当のおしゃれだと思うの。

 

 

斉藤通信員
インテリアにも、そうした目崎さまならではのセンスが表れているように思います。

 

 

目崎さま
このロカールにも、〝その子らしさ〟があるはず。この子を主題にインテリアを考えるのも楽しそうね!

 

 

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─────  カンディハウスのショップ「ippon」にも、いらしていただいたそうですね。

 

目崎さま
ロカールに出会う前、行ったことがあるの。ippon には食指が動くものがあったわ。
もしも子どもが小さかったら、あの子どもコーナーの家具は絶対に買っていましたね(笑)。

 

斉藤通信員
ありがとうございます。週末はたくさんのベビーカー世代のお客さまで賑わいます。
ippon やカンディハウスの家具をご覧になっての感想をお聞かせ願えますか?

 

目崎さま
しっかりしていてクオリティが高いですね。わりと大きめなのもいいわ。日本の家具は小さいのが多いから。

 

lokal9-2_img10.jpg斉藤通信員
そう言っていただけるとうれしいです。
ロカールに象徴されるように、当社は創立当初から、 使い捨てではない、
何世代にも渡って長く愛される
家具づくりをテーマに取り組んできました。

 

 

目崎さま
私たちも、これからますます
〝捨てないもの〟を買っていくつもりなの。
やはり最後は自然素材ですよね。木とか石とか、水や火。 主人は和室に寝転がりたい と言ってますし、
檜風呂なんかも素敵よね。
私たちの理想は、
和風の家を改良して洋風に暮らすこと。
最高の日本人の贅沢ですもの。

 

斉藤通信員
水や火。それもインテリアの大切な要素ですよね。

 

目崎さま
これからクリスマスでしょう。このあたりに(ソファー横を指して)暖炉をつくりたいの。
ハワイでビーチサイドにあった、バイオエタノールを使ったものが忘れられなくて。
それに、バルコニーには大きなツリーを置く予定なのよ。

 

斉藤通信員
ますます素敵なお住まいになりそうですね。今日は長い時間ありがとうございました。

 

lokal9-2_img11.jpg目崎さま
こちらこそ、お役に立てましたかしら。
(ビビちゃんとお見送りしてくださり)

お気をつけて。さようなら!

 

 

リビングから、大木の林が眺められる目崎邸は、
ロカールの嫁入り(婿入り?)先に
ぴったり!な素敵なお宅でした。
「末長くかわいがってもらうのよ、ロカール」。
心の中で願いながら、
一行はぞろぞろと地下鉄駅へ向かったのでした。

 

lokal9-2_img12.jpg★目崎真理さまのドレスギャラリーはこちら★
http://ldg.ojaru.jp

 

 

12 月に入り目崎さまが送ってくださった、
Xmas のロカール。

 

 

lokal9-2_img13.jpgロカール探偵よりお知らせ

 

45 年以上前に100 脚ほど販売した幻の椅子、「ロカール」を探す旅が始まってほぼ1年。ついに今回、ロカールを愛用されているお客さまと出会うことができました。願いが叶ったこの第9話をもって、「ロカール探偵がゆく」の連載は終了となります。ただ私たちの、ご愛用者を探して思いをお伝えする取り組みが終わるわけではありません。

旧ブランド「Hock」「INTERIOR CENTER」を含む、
「カンディハウス」製品をお使いの方、
また、これらを修理・再生したヴィンテージ家具をお探しの方も、
ぜひ頻繁に「LOVE VINTAGE」サイトにアクセスいただき、
「いいものを長く大切に使うしあわせ」をご一緒に実現していきたいと願っています。長い間ご愛読いただきありがとうございました。